9月22~26日【東京】&【軽井沢】芸術の秋、秋の逸品祭 開催のお知らせ

2021/9/16

9月22日(水)~26日(日)5日間 10時~18時
アペックス東京 東京都中央区八重洲2-6-21三徳八重洲ビル1階
アペックス軽井沢 長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢606-13

『人生最後の一枚を選ぶとしたら?』

この問いにあなたはどんな絨毯を選ぶのでしょうか?
華やかなシルク?、王侯貴族が好んだイスファハン?、格調高いナイン?、味のあるオールド?、美術館級のアンティーク?
様々な答えがあると思います。答えは出なくとも、色々考えさせられるこんな時代だからこそ、そんな想いでペルシャ絨毯を観てみるのも面白いと思いませんか?

人生の最後の一枚という言い方はちょっと大袈裟なコピーですが、僕の歴代の
お客様で83才からペルシャ絨毯を集め始めて下さった方がいらっしゃいます。
その方が僕から最初の一枚を購入されようとしている時に言われたのが『死ぬ
までにこれは気に入ったと心から思える絨毯を3枚探して欲しい』でした。デ
パートから1950年頃のイスファハンのかなりグレードの良いドザールを3
枚で5000万円近くの価格で購入してみたけれど、見ていて飽きがきてしま
っている。これは幾らでも良いから処分して貰って、満足できる絨毯を提供し
て欲しい。と言われて、当時年に4回位イランに行ってコレクターから良いア
ンティークのペルシャ絨毯を手に入れていたので、これはと思えるものを持ち
帰ると直ぐに見て頂くのですがなかなかOKが出ません。結局一年半位かかっ
て6回目の提案で1920年頃のアーマド・イスファハンの逸品を最初の一枚
として買って頂きました。これは僕の40年近い職歴の中で出会った二十世紀
初期のイスファハンの絨毯としてはどの美術館のコレクションよりも魅力的な
一枚でした。その後同年代のマシャドの逸品と1850年代のファラハンのヘ
ラティー文様の絨毯等をご購入頂きました。その3枚の中で最後に一番気に入
って頂いたのは一番安く買って頂いたファラハンだったようです。家事は一切
手伝わない方だったようですが、その絨毯だけは時々晴れた日にご自分で物干
棹に裏干しされていたとご家族の方が言ってられました。良いペルシャ絨毯は
絨毯そのものがちゃんと使えば200年近く敷いて使える強度を持っており、
その絨毯によって一番旬な時期があります。90才になる手前に出会ったファ
ラハンの枯れた渋い美しさとご自身の心境が共鳴したのだろうと思います。
まずは出会いを探して下さい。僕の選んだ一枚も展示しておきます。
“人生の最後を飾るに相応しい絨毯がここにはあります。”

株式会社光和 代表 佐々木 聖